懸念される香川のコンディション。戦術も守備的になる見込みだが…
3月の試合で監督トーマス・トゥヘルがそうしたように、守備に比重を置きながら、ある程度は中盤を省略して速攻を仕掛けるやり方は、バイエルンに対しては効率的かつ効果的と言えそうだ。
その0-0で終えたホームでのバイエルン戦で、香川はトゥヘルが言うところの「戦術的な理由」でベンチ外となった。21日のDFBポカール決勝で、香川は先発となるだろうか。
まず気がかりなのは、コンディションである。58分に途中交代となったケルン戦の後で、香川は自身のコンディションについて繰り返し触れていた。
「この2試合すごく、コンディション的には1番厳しかったっていうのは正直あったので、それをあらためてちょっと来週までね、うまく調整していけるように、これからまた準備していきたいと思います」
言うまでもないことかもしれないが、ケルン戦を終えてからの1週間でコンディションを再び整えられたかどうかが、先発のために重要となる。
そして重視されるべきは、トゥヘルが3度目のバイエルン戦でどういったプランを練ってくるか、である。
3月の第25節は0-0のドローに終わったが、トゥヘルは内容にも結果にも満足していた。バイエルンの唯一の泣き所がカウンターであること、決勝では例え0-0に終わってもPK戦に持ち込めることを考えれば、トゥヘルが再びディフェンシブな戦略を立てても不思議ではない。
では、再び香川の居場所が無くなるのかと言うと、そういう訳ではなさそうだ。
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