サッカーは新時代へ。バルサはどのような進化を見せるか?
試合前から緻密なゲームプランを立て、試合中の90分を通して目まぐるしく戦術を変えるリーガエスパニョーラの舞台において、ルイス・エンリケ監督もその力があることは十分に示した。今季の戦いを経て、バルサはグアルディオラの影を乗り越えたともいえる。
プレミアリーグではレスターが優勝し、チャンピオンズリーグではアトレティコ・マドリーがバルサ、そしてペップ・グアルディオラ監督のバイエルンを破って決勝進出を果たした。
今後のサッカー界では、4-4-2からの激しいプレッシングによる“攻撃的守備”がトレンドとなる流れは出来つつある。レスターとアトレティコ・マドリーは支配率の高さ=強さではなく、何よりポゼッションだけが“魅力的な攻撃サッカー”ではないことを証明した。
その中で、いわゆる「ポゼッションスタイル」がマイノリティーとなっていく可能性は十分にある。これまで「ポゼッションスタイル」は日本サッカー界も含めて多くのチームが目指す一種の憧れだったが、今後は特異なスタイルとなっても不思議ではない。
その流れの中でルイス・エンリケ監督も、必ず新たな時代に対応してくるはず。来季以降、バルセロナがどのように進化するのか。すでに2016/17シーズンへの楽しみが膨らんでいる。
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