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香川真司 9年前

香川にとっては消化試合にあらず。2桁得点、新たなポジション争い…最終戦は貴重な実践の場

text by 本田千尋 photo by Getty Images

ひと味違った最終戦。香川は先発濃厚

 ドルトムントにとっては、バイエルンへの移籍が決定した主将マッツ・フンメルスのラスト・ゲームとなる。今回のフンメルスの決断に対しては、香川真司を始めとする選手たちの間ではともかく、ファンの中では納得のいかない者も多いだろう。

大団円となってユルゲン・クロップ前監督を送り出した昨季の最終戦とは違って、複雑な感情がスタジアムを支配しそうだ。

 その“最終戦”でも、香川は先発となるだろう。前節のフランクフルト戦では、相手の3CBとダブルボランチの守備に苦しんで、持ち味を発揮することが出来なかった。香川も「効果的なプレーはなかなか出来なかった」と振り返っている。

しかしオフが明けて10日に行われた練習の中では、ミニ・ゲームでは1人でフリーマンに入り、またトップ下のポジションを務めている。一度は揺らぎつつも、4月以降に再び築き上げたトーマス・トゥヘル監督からの信頼は、依然として保たれている。

 現在リーグ通算で9得点の香川にとっては、ゴール数を二桁に乗せる最後のチャンスとなる。ケルンがバイタルエリアをガチガチに固めてこないことが予想されるのであれば、前々節のボルフスブルク戦のように、前半開始から積極的に前に行っても良いのではないだろうか。自分の記録更新が、結局はチームの勝利に繋がるのである。

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