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香川真司 9年前

香川にとっては消化試合にあらず。2桁得点、新たなポジション争い…最終戦は貴重な実践の場

ブンデスリーガが最終節を迎える。ドルトムントが戦うのは大迫勇也の所属するケルン。両クラブとも何かが懸かっているわけではなく、消化試合となる。だが、香川真司にとってはそうではない。(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

最多引き分けのケルン。フィジカルを活かした粘りが特徴

香川真司
最終節を迎える香川真司【写真:Getty Images】

 今季もついに最終節である。

 2016年5月14日のブンデスリーガ第34節、ボルシア・ドルトムントはホームに1.FCケルンを迎える。前節にバイエルン・ミュンヘンがブンデスリーガ史上初の4連覇を決めて、BVBの逆転優勝の可能性はなくなった。9位のケルンも、ヨーロッパリーグ(EL)の出場権や残留争いが懸かっている訳ではない。実質的に消化試合となる。

 大迫勇也の所属するケルンは現在、1部所属18チームの中で最も引き分けの数(12)が多いチームである。11日付の『シュポルトビルト』誌上で、かつてケルンに所属したルーカス・ポドルスキは「4、5試合勝利がなかったときに、誰もパニックに陥らない」と「チームとして力強い」ことを指摘する。前半戦と後半戦での連敗はそれぞれ一度で、どちらも2連敗に留めている。敗北とドローが続いたとしても大崩れしない。

 ペーター・シュテーガー監督は1トップに屈強なアンソニー・モデステを据えて、基本的に4バックとダブルボランチを中心に、フィジカルを活かしたチームを作り上げた。実際のゲームでは、対戦相手のコンディションを見極めながら、時間帯に応じて粘り強く戦う。

 追い付かれながらも2-1で突き放した第12節のレバークーゼン戦や、10分に先制を許しつつ、後半に大迫をFWとして投入してからバイエルンを追い詰めた第27節は、ケルンの特徴が表れたゲームだったと言える。

 しかし、やはり消化試合である。6月にフランスで開幕するユーロが控えている代表選手たちとすれば、ここに来て負傷したくない、というのがホンネだろう。前節のフランクフルトのように、ドルトムントに対してケルンが死力を尽くすことはなさそうだ。

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