Mr.問題児アントニオ・カッサーノ【写真:Getty Images】
またいつもの暴れん坊が戻って来た。イタリア紙『イル・セーコロXIX』は10日、サンプドリアの元イタリア代表FWアントニオ・カッサーノが試合後にクラブの幹部と口喧嘩をしていたと明かしている。
カッサーノは、4年半ぶりに戻って来たサンプドリアと昨夏2年契約を結んだばかりだ。加入当時「(マッシモ・)フェレーロ会長がオレの夢を叶えてくれたんだ。ここでは馬鹿な真似はしないと約束するよ。もしその約束を破れば、握手を交わしてオレは出て行くさ」と、もう二度と騒ぎを起こさないことを固く誓っている。
しかし、サンプドリアがジェノアとのダービーに完敗した直後にその約束を破ってしまったようだ。同クラブのフェレーロ会長の右腕とされる顧問弁護士が憤慨してチームに激しい叱責をしたところ、カッサーノが一線を越える激しい反応を返したという。しかし、契約書には同選手が適切ではない態度をとった場合には、いつでもサンプドリア側に一方的に契約を解除できる条項が含まれていることで、その噂が一気に広まってしまったようだ。
これまでに至る所で騒ぎを起こして来たカッサーノにとって、今回の騒ぎはサンプドリアで起こす初めてのケースではない。前回在籍していた時の2010年には、当時のリッカルド・ガッローネ会長と口論したことでクラブから謹慎処分を受け、謝罪も拒否したためにクラブから契約解除が通達されている。
それでも、クラブ側はその噂を否定している。今のところは何も処分は下されてはおらず通常通りのようだが、今回の事件のせいでカッサーノが退団する可能性が挙がっているようだ。念願の古巣への復帰が叶ったにもかかわらず、相変わらずいつもの“カッサーノ節”が邪魔をする。問題児はいつまでたっても問題児のままなのだろうか。
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