脱税で財産を押収されたチェゼーナ【写真:Getty Images】
かつてDF長友佑都が所属していたイタリア2部チェゼーナの前イゴール・カンペデッリ会長、そして前体制の運営に関する捜査に関与している5名に対して財務警察が1100万ユーロ(約14億円)に相当する財産や口座を押収した。10日、イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』を含む複数のメディアが報じている。
罪状によれば、容疑者らは一連の不正な会計処理を通じ、彼らの口座に送金される不正資金を作りながらチェゼーナの資金を吸い尽したようだ。カンペデッリ前会長の他に、クラブ内での役割を利用しながら脱税を行った4名の幹部役員と2名の会計士がこの件に関与しているという。そこで検察は、容疑者らによって資産や不動産を消されてしまうリスクを避けるために1100万ユーロの財産の押収を求める判断をしたようだ。
現在ポルトガル2部オリャネンセの副会長を務めるカンペデッリ前会長は、チェゼーナに2007年から2013年まで就いていた会長である。その間にチームは3部から1部セリエAまでを行き来していた。長友が加入した2010/2011シーズンはセリエAに昇格していた。その際に移籍操作においても脱税に関与していた可能性が高いとみられている。
以前には長友の移籍金の支払いが遅れたことでも話題となったが、改めてチェゼーナの混乱ぶりが浮き彫りとなっている。
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