2位争いが事実上のトップ争いに
5月8日に行われたUNFP、ナショナル・フットボール組合のセレモニーでも、PSGの面々が各賞を総ナメした。
年間最優秀選手はイブラヒモビッチ、最優秀監督賞はロラン・ブラン、年間ベストイレブンは、オーリエ、チアゴ・シウバ、ダビド・ルイス、マクスウェルのバック4全員、中盤のヴェッラッティとマテュイディ、さらにディ・マリア、イブラと8人のPSG勢が占めた(残りの3人はGKマンダンダ、ラサナ・ディアラとハテム・ベンアルファ)。
そんなPSG一色だったリーグ1だが、面白かったのは2位争いだ。完全に別レベルのPSGを除いた、事実上のトップ1の座をめぐる戦いである。
シーズン序盤は、レンヌ、サンテティエンヌらが入れ替わり、その後は昇格組のアンジェが奮闘と、前半戦はめまぐるしく動いた。今年に入ってからは、年末の最終戦で2位に浮上したモナコにその座に落ち着いていたが、冬のブレーク期間に監督を交代して新体制で後半戦に挑んだリヨンがその後スルスルと順位をあげ、4月に入ってついに2位の座を奪った。
そしてシーズン終了間際の第37節は、同勝ち点で2、3位に並ぶリヨン対モナコ、そして勝ち点1差で4、5位を占めるサンテティエンヌとニースがぶつかるという、なんともクライマックスにふさわしい直接対決となった。
リヨン対モナコは、ホームチームであるリヨンが6-1の大勝。開始3分でゲザルが先制すると、エース、ラカゼットがハットトリック、ディフェンダーのヤンガ・エムビワも2得点。23分と早い時間に退場者を出したモナコに数的不利があったのは厳しかったが、遅ればせながら調子を取り戻したラカゼットのゴール前での反射神経はやはり素晴らしかった。
最終節でモナコに並ばれる可能性もあるが、得失点差で大きく上回るリヨンの2位はほぼ確実。一時は11位まで落ちたリヨンの見事なV字回復だ。前半戦6得点のラカゼットが後半戦だけで15点を積み上げたことも、豪快な追い風となった。