PSG独走に拍車がかかるリーグ1
プレミアリーグで勝ち星を挙げることは、他のリーグ以上に厳しいと言われる。順位表の下のほうにいるチームでも、3ポイントを狙って猛然とビッグクラブに向かってくるからだ。
つい先日話す機会のあった元プレミアリーガーのエマニュエル・プティ氏も、今季のレスターは「文句なしにベストチーム」と言い切る一人だが、彼も現役時代を振り返って言っていた。
「下のほうの順位にいる相手との対戦で、5-0でこちらがリードしていたとしても、最後の5分を切ってもまだ相手は点を取りに全力でぶつかってくる。最後の最後まで気がぬけない」
それがプレミアリーグである、と。そのため心身の消耗は半端ではないそうだ。
PSGとマンチェスター・シティがチャンピオンズリーグの準々決勝で対戦したとき、シティに所属するサミール・ナスリも言っていた。
「PSGがプレミアリーグにいたら、こんな風に首位を独占することはできないよ。プレミアに楽な試合なんてない。いまやビッグ4も存在していない。彼らがストークやウェストハムと対戦するところを見てみてみたいものだ」と。
今季、ますます独走状態だったPSGは、第30節で早々にリーグ優勝を決めたが、そのトロワ戦では、敵地で0-9というとんでもないスコアを記録した。
今季彼らが4点以上獲った試合数は11。試合の後、相手の監督がこぼす「レベルが違いすぎる。勝負にならない」というセリフを何度聞いたことだろう。
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