心臓発作で亡くなったエケング(左)とリベイロ(右)【写真:Getty Images】
ブラジルで悲劇が起きた。現地時間7日に行われたフレンドリーマッチに出場していたフリブルゲンセのMFベルナルド・リベイロが試合中に体調不良を訴えそのまま帰らぬ人となった。
直前の6日にはルーマニア1部ディナモ・ブカレストに所属していたカメルーン代表MFパトリック・エケングが同じく試合中の心臓発作で亡くなったばかりだった。世界中からこれらの衝撃的な死を悼む声が挙がっている。
26歳のリベイロは9歳で名門フラメンゴの下部組織に入団し12年間プレー。その後2011年にアルバニア1部の強豪スカンデルベウでプロデビューを果たした。2012年夏から1年間オーストラリアのニューカッスル・ジェッツに所属し、フィンランドを経て母国へ戻り今年からフリブルゲンセでプレーしていた。
英紙『サン』によれば体調不良を訴えたリベイロはすぐに救急車でスタジアム近くの病院へ搬送されたものの亡くなった。死因は心臓発作とみられている。
このニュースを知ったオーストラリア時代の同僚マーク・ビリギッティはインスタグラムに「もはや君とともにいられないことに深く悲しんでいる。僕の祈りは君の家族と友人のために。RIP、僕の兄弟」と追悼メッセージをアップした。
元イングランド代表のマイケル・ブリッジスも「僕のすばらしい友人、ベルナルドについての衝撃的なニュースを聞いた。世界はピッチ内外で素晴らしい1人を失ってしまった」とインスタグラムでリベイロの死についてコメントしている。
一方、エケングにはカメルーン代表のチームメイトで現在中国の河北華夏所属のステファン・エムビアから追悼メッセージが送られた。「我々カメルーンのフットボールファミリーは兄弟を失った。信じられない。彼の家族に哀悼の意を表する」とツイッターに現実を受け入れることができない様がつづられている。
他にも全く接点のないアーセナルのエクトル・ベジェリンやマンチェスター・シティのヤヤ・トゥーレ、マンチェスター・ユナイテッドのアントニー・マルシアル、元ブラジル代表DFカフー氏といった選手達から追悼の声が寄せられた。なお、ディナモ・ブカレストはエケングの「背番号14」を永久欠番にすると発表している。
今回亡くなったカメルーン代表MFは生前最後となった試合の前に親友に対して「すごく疲れている」と話していたことが姉の証言で明らかになっている。また『ロイター』などの報道によれば、国際プロサッカー選手会はディナモ・ブカレストが選手に対し必要な健康診断を受けさせておらず、エケングがピッチに倒れた際の応急処置にも問題があったのではないかとの懸念を表明しているという。
連日起きた現役選手の突然死は世界中に衝撃をもたらした。これまで何度も発生している問題だが、今回の2件が再び世界を巻き込んだ議論を呼びそうだ。
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