好調の香川。来季を見据える一戦に
香川は、引き続きフランクフルト戦で先発となるだろう。前節で1G1Aの結果を残したことは言うまでもなく、5日のトレーニングを振り返ってみると、心身ともにコンディションは抜群のようである。笑顔が絶えず、活力に満ちていた。今季では一番の状態ではないかと思える程だ。
また6日にBVBは公式HPで、イルカイ・ギュンドアンが練習中の負傷により今季残りの試合を全て欠場することを発表した。ギュンドアンの欠場を考えても、香川の起用は濃厚だ。
23日のシュトゥットガルト戦から2戦連続で先制ゴールを決めて、波に乗っている香川だが、そのままの勢いでフランクフルト戦でもゴールをもぎ取ることが求められる。現在リーグ戦で9ゴールの香川は、2桁得点まであと1ゴールに迫った。それはまたチームの勝利にも繋がっていく。
そして“盟友の不在”によって、さらにフランクフルト戦での香川には、中盤でのイニシアチブを握ることが求められそうだ。フランクフルトは、アブラハムや長谷部を中心にタイトな守備を敷いてくることが予想されるが、トップ下のポジションで時期に応じてタメを作り、相手に流れを引き渡さないことが重要になるだろう。
ギュンドアンに出場機会のなかったヴォルフスブルク戦でも片鱗は見せていたが、このままギュンドアンがBVBから移籍する可能性があること、そして来季のチームの中での立ち位置を考えれば、ドルトムントの中核としてゲームの主導権を掴みに行くことが必要になってくるのではないだろうか。加えて、ゴールという結果も狙う。
難しいことかもしれないが、メンタル面でもフィジカル面でも、それだけ充実した状態に、今の香川はあるのである。
(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)
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