残留に向け、死ぬ気で戦うフランクフルト
歯応えのある試合になりそうだ。2016年5月7日のブンデスリーガ第33節、ボルシア・ドルトムントはフランクフルトと対戦する。今季では最後のアウェイである。
後半戦に入って成績が下降線の一途を辿ったフランクフルトは、降格圏に突入すると、3月6日に前監督アルミン・フェーを解任する。そして8日にブラジルW杯でクロアチア代表を率いたニコ・コバチ氏を新監督に招聘した。目標は残留、ただそれだけだ。
監督を替えて心機一転のはずだったが、なかなか結果は付いてこない。就任後初戦の対ボルシアMG戦を0-3で落とすと、4月16日のレバークーゼン戦まで、5試合を終えて1勝4敗の17位に沈んだ。
しかし24日のマインツ戦に2-1で勝利すると、30日の第32節ダルムシュタット戦では、先制されたが長谷部誠のミドルシュートで追い付き、逆転に成功。フランクフルトは入れ替え戦に回る16位に浮上する。DFダビド・アブラハムは、この2連勝が「僕らに大きな自信を与えた」と6日付の『キッカー』誌に語った。
かつてU-20アルゼンチン代表でリオネル・メッシとともにU-20W杯のタイトルを獲得したDFは、だからと言って気を緩めるところはない。ドルトムント戦を含めた残りの2戦について「大きなリスクがある」があると言う。まだ残留を決めたわけではない。BVBに対して、フランフルトは死に物狂いで向かってくるはずだ。
対戦相手のモチベーションの有無が、抜け殻のようだったヴォルフスブルクと対戦した前節との大きな違いとなるだろう。もちろん2位以上が確定しているドルトムントが心理面で圧倒的に有利だが、2週間後にDFBポカールの決勝を控えていることを考えれば、不用意な敗戦は避けたい。より慎重にゲームに入ることが求められそうだ。
では、香川真司の起用はどうなるだろうか。