13歳のときに受けたレアルからのオファー
記者会見にはスペインのみならず、世界中から多数のメディアが出席して行われた。
ネイマールはバルセロナ行きを決めた経緯を次のように説明した。
「いつも重要な決定をするときは父と母とよく話し合ってきた。もちろん最終的に決めるのは僕自身だよ。これまで一度もお金で動いたことはないんだ。小さいときからそうだったし、父からそのように教わって来た。小さいときにもオファーを受け、その条件はとてもいいものだった。お金はとても大切だけど、それが全てではない。そして今回もそれと同じ事をしたんだ。
大切なのは幸せでいること。幸せであるかどうかが、最も重要なことなんだ。父は試合が終わったときに、いつも僕に幸せかと聞く。そして僕が幸せだよと答えると、それならいいと言ってくれるんだ。今回の決定を下したことで僕は幸せに感じた。それでバルセロナの選手になることを決めたんだ」
ネイマールが、小さいときにオファーを受けたと話すのは、彼が13歳の時にレアル・マドリーから受けたオファーのことをさしている。実際に父親と共にスペインまで来てテストを受けている。父親に対しても職を斡旋するという好条件でもあった。
しかしネイマールは滞在するにつれ、寂しそうな表情を見せるようになった。ブラジルに対するホームシックが起きていたのだ。そこで父親は「幸せに感じていないのか」と尋ねると、ネイマールは頷き、そしてブラジルに帰国することになったというものだ。
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