試合後も罵声が。チームメイトは輪を
先制点を奪った後で、香川の元にチームメイトが駆け寄ってくる。輪が出来上がる。少し遅れて駆け寄るフンメルスを、香川はハイタッチで出迎えた。
香川に限ったことではなく、ヴォルフスブルク戦では、チームとして前に向かう迫力があった。ラモス、ロイス、香川、ムヒタリアン……チャンスと見るや否や、4、5人がペナルティエリアの中に入っていく。
60分には、CBのベンダーもエリア内に顔を出す。ベンダーのシュートをGKベナーリオが弾いたボールを、さらに香川がシュートを打つ。再びベナーリオが防いだボールを、ラモスが戻して、ロイスが左のサイドネットに突き刺す。3-0。
もはやヴォルフスブルクは死に体だった。77分、78分には立て続けに同じ形で、左からのクロスにオーバメヤンがヘディングでゴールを決める。4-0、そして5-0。
86分にシュールレに1点を返されたが、終始ヴォルフスブルクを圧倒したドルトムントが5-1で勝利する。
試合後の歓喜の渦の中で、ゴール裏に陣取るファンは、フンメルスに罵声を浴びせた。
香川たちがマッツのために戦った、ヴォルフスブルク戦だった。
(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)
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