レスター、奇跡の優勝目前も…岡崎は「悔しい」
奇跡の優勝を目前にするも悔しさを語る岡崎慎司【写真:Getty Images】
明日1日に行われる敵地オールドトラフォードでのマンチェスター・ユナイテッド戦に勝利すれば、レスターの優勝が決まる。
実現すればクラブ史上初のリーグ制覇となり、それだけでも素晴らしい快挙だ。だが、さらにそれはプレミアリーグ、いや、サッカーの歴史を紐解いてもなかなかあり得ない偉業といえ、現代スポーツの世界では稀に見る「世紀の大番狂わせ」である。
その証拠に、開幕前に英国の大手ブックメーカーのウィリアム・ヒルが設定したレスター優勝のオッズは5000倍だった。この数字のすごさは、ほかの大穴オッズと比較すると分かりやすい。
例えば、「ディビッド・ベッカムがマンチェスター・シティの監督に就任する」オッズは750倍で、同国の「ディビッド・キャメロン首相がアストンビラの監督に就任」は2500倍に設定されていた。それほど奇跡的な事柄で、だからこそ国内外で大きく取り扱われているニュースになっているのである。
そんな中で、日本代表のエースストライカー岡崎慎司は、シーズンを通して先発出場26度、ここまで計33試合に出場。直近の15戦はスタメンの座を譲ることなく、プレミアリーグ挑戦1年目ながら十分な活躍を見せてきた。
得点面では、ここまでリーグ戦5ゴールと過去2シーズンのブンデスリーガや、日本代表でも見せる決定力を発揮できずに物足りなさは残る。しかしその貢献度の高さは、解説者や同業の選手、サポーターやメディアからも称賛されているとおり、チーム内でもトップレベルといっていいだろう。
それでも本人はまるで納得していない。奇跡ともいえる「優勝」の二文字が目前まで迫ったこの状況でも、岡崎が発するのは「悔しい」や「もっとやれた」という反省に近い言葉ばかりだ。