“C”は欠場。レアルに潜む二面性
マンチェスター・シティとレアル・マドリーが、CLベスト4の1stレグで対戦した。
両チームとも中盤のプレスはタイトで、DFラインにも際立ったミスもなく、90分を通して緊張感が漂うハイレベルな戦いを演じたが、シティのホームで行われた1stレグはスコアレスドローという結果となった。
マドリーは今季の公式戦で47得点を叩き出しているクリスティアーノ・ロナウドが欠場。今月20日のビジャレアル戦終了間際に太ももを痛めて直近23日のラージョ戦出場を見送り、この大一番に照準を合わせていたが、マンチェスター遠征に帯同はしたもののフィットネスが間に合わずベンチにも入らなかった。
これにより、マドリーはロナウド、カリム・ベンゼマ、ガレス・ベイルとともに結成されるBBCトリオの“C”を欠く今季初のCLに臨むこととなった。
世界屈指の攻撃力を誇るBBCだが、魅惑の3トップの裏でマドリーは守備という代償を払っているのだ。
今季のリーグ戦でBBCが揃って先発したのは、第35節時点で13試合。その他の22試合ではBBCのいずれかを欠いて試合に臨んでいる。では、BBCが揃った試合といずれかを欠いた試合、それぞれのデータを見てみよう。
▼BBCが揃って先発 ※()内は1試合平均の数値
試合数:13試合
得点数:51得点(3.92得点)
失点数:14失点(1.08失点)
▼BBCのいずれかが不在 ※()内は1試合平均の数値
試合数:22試合
得点数:53得点(2.41得点)
失点数:18失点(0.82失点)
このデータを見て分かるように、BBCが揃った試合と揃わなかった試合では、得点力に大きな違いが出る。その一方、もうひとつ注目すべきは失点数である。
BBCが揃った試合は平均失点数が「1」を上回るが、揃わなかった試合は逆に下回る。つまり、爆発的な攻撃力の裏で守備のリスクを抱えていることになる。マドリーには、二面性が潜んでいるのだ。