過去最高の期待を集めたPSG
パリ・サンジェルマンが、チャンピオンズリーグ準々決勝を突破する日はくるのか?
カタールマネーを後ろ盾に、クラブが大変革に着手したのが2011-12シーズン。その翌シーズンから今季まで、4年連続でベスト8入りを果たした。しかし4回とも準々決勝で敗れ、欧州のベスト4入りはいまだ達成できていない。
12-13シーズンは準々決勝でバルセロナと対戦。3-3と2試合合計スコアは同点ながらもアウェイゴール差による敗退した。
翌13-14シーズンの相手はチェルシーだった。ここでも前年度とまったく同じ、総スコアは3-3ながらアウェイゴールに泣いた。
『三度目の正直』を信じて挑んだ14-15シーズン、彼らの相手はまたしてもバルセロナ。新たにスアレスというゴールマシンを手にした彼らにホームで1-3で敗れると、2試合合計5-1で完敗。前2年は、「惜しいところまで手は届いている」という手応えがあっての敗退だったが、この年は「まだベスト4入りは早い」とバッタリ扉を閉められた感じだった。
しかし今シーズンは、過去3年とは比べものにならないほど期待がかかっていた。今年の彼らの強さは、これまでとはレベルが違っていたからだ。
シーズン開幕後から連戦連勝。チャンピオンズリーグのグループステージでレアル・マドリーに敗れた以外は、2月末の28節、対リヨン戦まで無敗をキープ。30節を終えた時点で早々にリーグ優勝を決めてしまった。
その要因は、34歳の主砲イブラヒモビッチが絶好調だったこと。昨シーズンはかかとや背中などに負傷を抱え、PSGに加入して以来独占していたリーグ得点王の座もリヨンのラカゼットに明け渡した。しかし今季はその鬱憤を晴らすかのごとく豪快にネットを揺らしている。
また、マクスウェル、チアゴ・シウバ、チアゴ・モッタ、マテュイディ、ヴェッラッティら、主力が同じ顔ぶれのまま複数年ともにプレーしてきたことでチームワークも熟成。そこにアンヘル・ディ・マリアのようなテクニシャンが加入したことでさらにチーム力がアップした。