プロデビューのGKも危機感を募らせる敗戦
かつてセレッソ大阪や大分トリニータ、松本山雅でプレーしたキム・ボギョンも「日本はパスサッカー、組織的なサッカーをするということを選手たちに伝えました。それで、組織的に守っていくことができた」と語った。
また、2点目のゴールを決めた元韓国代表MFは「全北のホームの時はFC東京が良い準備をしてきて難しい試合だったけど、今日はFC東京が何を嫌がるかなというのを考えた」と日本語で答えている。
(なお、彼は熊本地震について「僕の友達もいるし、僕が日本にいた時も地震は怖かったのでニュースを見て心配しました」と日本語で語っていた)
試合開始の早い段階で羽生直剛が負傷交代してしまうというハプニングは不運だったが、FC東京はサイド攻撃を封じられた場合の“プランB”を持ち合わせていなかった。全北現代が仕掛けた罠にはまり、打開策を見出すことができなかったのである。
「試合前からみんな勝とうっていう気持ちは強かったですし、誰もフワフワやってる選手はいなかった。これから成長できると思うので、あとはやり方次第だと思う。スタッフや監督に頼るんじゃなくて、自分たちから変えようという意識で時間を過ごしていかないと。頑張るだけじゃ勝てないレベルだと感じたので、頑張り方を変えるというか、丁寧に進めていきたい」
そう話したのは、ゴールマウスを守った圍謙太朗だ。J3でのプレー経験はあるものの、J1やACLなどトップチームでの出場はこれが初めて。全北現代戦が事実上のプロデビュー戦となった。しかし、そんな圍でもそれほどの危機感を募らせているのだ。