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本田圭佑 9年前

本田に再び訪れた逆境。カルピ戦でのトップ下はボアテンク。失地回復は可能か

ミランは現地時間21日、セリエA第34節でカルピとホームで対戦する。前節サンプドリア戦で出場機会のなかった本田圭佑だが、この試合でも出番が訪れることはなさそうだ。クリスティアン・ブロッキ監督はトップ下に本田ではなくケビン・プリンス・ボアテンクを起用することが濃厚と言われている。これまで出場機会を得ていた本田だが、再び訪れた逆境を乗り越えることはできるだろうか。
(取材・文:神尾光臣)

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

カルピ戦はボアテンク先発へ。本田はまたもベンチスタートか

本田
カルピ戦もベンチスタート濃厚な本田圭佑【写真:Getty Images】

「彼にチャンスは訪れるだろう。お仕着せのセリフと思われるかもしれないが、私の要求していることを出してくれていない選手などはいない。彼は他の選手と同様、途中交代から使うか私を悩ませている。必要になった時は、プレーの解釈を間違えずに遂行してくれるものと信じている」

 20日、カルピ戦の前日会見で、ミランのクリスティアン・ブロッキ監督は本田圭佑についてそうコメントした。ただこれは、「控えも含め私は全ての選手を見ている」というメッセージ以上のものではないだろう。少なくとも、カルピ戦での先発を意味するというものではなさそうだ。

 システムは4-3-1-2。前節はトップ下にジャコモ・ボナベントゥーラが使われたが、ユライ・クツカの出場停止とアンドレア・ベルトラッチの故障の関係で彼はインサイドMFに下がる。そしてトップ下には、ケビン・プリンス・ボアテンクの起用が濃厚視されている。そして指揮官もまた、それを否定しなかった。

「態度といいパーソナリティーといい、彼には素晴らしいものがある。自分の力をアピールしつつ、チームに貢献したいという意欲に満ちている。(プレーする)高い可能性があるだろう」

 前回のコラムの繰り返しになるが、ブロッキ監督はトップ下に求めるプレーについて「ボールに多く触ってパスを回していくようなクラシカルなトップ下ではなく、よく動いて左右のスペースに流れていくようなプレーを求める」と語っていた。

 そういう意味ならば、本田よりもボアテンクがふさわしいという評価になっているようである。「ボアテンクを使え」という指令が上から降っていなければの話だが…(今季、フィオレンティーナ戦での途中出場でゴールを挙げた際は「ベルルスコーニが熱望したボアテンクが活躍」という見出しが地元紙でこれ見よがしに踊っていた)。

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