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アジア 9年前

3大会連続の“日豪同舟”。W杯最終予選、日本に苦手意識ない豪州。危険な楽観論も?

text by 植松久隆 photo by Getty Images

アジアは甘くない。危険な楽観論

 とはいえ、これは地理的な制約を抱える身としては想定の範囲内であり、豪州に遠征してくる相手も同じような移動を強いられるわけで、あまり言い訳にはなるまい。せめてもの救いは、ポット6からシリアではなくタイが入ってきたこと。日本以外がすべて中東になっていたら、さすがに同情の余地はあったろう。

 日本代表の岡崎慎司(レスター・シティ)の組み合わせに関する反応の記事が、サッカルーズ公式サイトに上がっていた。日本のエースストライカー曰く、「簡単な試合なんてない。皆が言うように、現在、アジアのレベルは上がり、世界のレベルもどんどん上がっている。もう、我々がアジアで簡単に勝てる時代ではない」

 まったくもって、その通りだ。今回の組み合わせを見て、豪州にとっても簡単に勝ち点3を計算できる相手などいない。アジア王者とは言え、置かれた状況は日本とまったく同じである。

 混戦が予想されるW杯最終予選、もし、豪州世論が楽観論をもって臨むようであれば、足をすくわれることもあると覚悟しなければならない。W杯最終予選はそんなには甘くない。
 
(文:植松久隆)

【了】

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