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アジア 9年前

3大会連続の“日豪同舟”。W杯最終予選、日本に苦手意識ない豪州。危険な楽観論も?

text by 植松久隆 photo by Getty Images

「日本には沢山のいい経験がある」(ケーヒル)

 その後にサッカルーズの公式サイトに上がったポスタコグルー監督のコメントは、以下。

「組み合わせが決まり、このアジア最終予選を勝ち抜き、W杯に駒を進めるために、サッカーだけでなく移動も含めて何が待ち構えているか明確なビジョンを描けるようになったのは良いことだ。

(中略)アジア王者として、すべての相手国へのリスペクトの念を忘れず、ただ単にW杯出場権を得るというだけではなく、野心的な我々自身のやり方でW杯への道程を進んでいくことに集中したい」

 そこには個別の国に関しての言及は無かった。公式コメントということで、特定の国に言及するのを意図的に避け、少し“余所行き”の物になっていた。

 その点、サッカルーズの絶対エースのティム・ケーヒルは奔放だ。FOX Sportsの生番組での電話インタビューで、組み合わせの感想を聞かれて、心境を素直に吐露した。

「『わぁ、マジかよ』って感じだ。最低でも一つだけ良いと言えることは、中国を倒さなくてもよいこと。もうこれで決まったんだから、やるしかない」と発言。まずは、同組に入った対戦国より、現在、自分がプレーをする中国と同組に入らないことに言及したのは興味深い。

 さらに日本に関しては、「日本相手には沢山の良い経験もある一方で、いつも激しい試合を戦ってきている」と語った。日本の“天敵”であるケーヒルにしてみれば、日本に対しての苦手意識は他に比べれば希薄なようだ。日本側からしてみれば、日豪戦となると顔も見たくないのがケーヒルなのだが、その対比は面白い。

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