攻守に改善されたその戦い方とは?
またリオ五輪予選を兼ねる今年1月のU-23アジア選手権ではファン・マルバイクのアシスタントコーチのコスターが監督をつとめた。タイ、北朝鮮と引き分け、手倉森監督が率いる日本に2-1で敗れてグループリーグ敗退となったものの、これまでのサウジアラビアと異なる洗練されたサイドアタックは印象的だった。そこから22歳のFWアル・バッサス、21歳のアル・ムワラド、22歳のMFアシリらがA代表に名を連ねている。
4-2-3-1を基本システムとする攻撃の中心を担うのは2次予選14得点のアル・シャフラウィだが、彼の決定力を引き出しているのが厚みのあるサイド攻撃だ。ウィングの仕掛けからのクロスが基本となるが、多くのシーンではサイドバックが近い距離でサポートに入り、時に追い越してマイナス気味のクロスに持ち込む。
そうしたクロスに対しては必ずと言っていいほど逆サイドのウィングがゴール前に入ってくるなど、シンプルだがチームとしてしっかり機能しているのだ。2次予選のUAE戦でMFのアル・ジャシムが決めたゴールも右からのクロスのセカンドボールを左に展開し、クロスに3人が飛び込む形からもたらされたものだ。
ディフェンスはベテランのオサマ・ハウサウィを中心に4バックをボランチと連想させ、ボールホルダーにじわじわとプレッシャーをかける。ハリルホジッチほど高い位置から積極的にボールを奪いに行くことを要求しないが、距離感を大事にしている様で、マーキングの動きによって周囲に大きなスペースが生じるケースは以前のサウジアラビアより減少している。
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