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代表 9年前

【識者の視点】ハリルJ、最終予選に漂う不気味な気配…名将率いるサウジに復活の兆し

2018年ロシアW杯出場権をかけた最終予選の組み合わせ抽選が行われた。日本代表にとって最大のライバルとなるのがオーストラリアだが、不気味な存在感を醸し出しているのがサウジアラビアだ。ファン・マルバイク監督のもと、復活の萌を見せる古豪の現状をレポートする。(取材・文:河治良幸)

text by 河治良幸 photo by Getty Images

ファン・マルバイク監督就任後、5勝2分け

ベルト・ファン・マルバイク
サウジアラビア代表のベルト・ファン・マルバイク監督【写真:Getty Images】

 最終予選の相手が決まった。オーストラリア、サウジアラビア、UAE、イラク、タイの5カ国だ。最大のライバルとなるオーストラリアを筆頭に、アジアカップの準々決勝でPK負けを喫したUAE、ユース年代からの因縁浅からぬイラク、成長著しいタイと一筋縄では行かない相手ばかりだが、なかでも不気味な存在がサウジアラビアだ。

 もともとアジア最強国の1つと認められ、ベスト16に躍進した94年から4大会続けてW杯に出場したが、ここ2大会は予選敗退。しかも、前回は3次予選(今回の2次予選に相当)という屈辱を味わっている。

 2014年の12月に就任したルーマニア人のオラロイ前監督は短期間でオーソドックスな4-4-2のシステムにソリッドな組織を導入したが、昨年のアジアカップでグループリーグ敗退となり解任されてしまった。

 暫定監督をへて、サウジアラビアの立て直しを託されたのがオランダ人のベルト・ファン・マルバイク。かつて小野伸二らを擁したフェイエノールトをUEFAカップ優勝に導き、2010年の南アW杯では母国オランダで準優勝を経験した。

 2015年の8月にファン・マルバイクがサウジアラビア代表の監督に就任してから、5勝2分け。25得点2失点という結果もさることながら、ボールを奪ったところからの組み立てからフィニッシュまでの機能性は確実に改善が見られる。

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