確率10%を覆したロナウドの3得点
周りが何を騒ごうともピッチでの結果が全て。クリスティアーノ・ロナウドはこの日、3度ネットを揺らして過去のデータ上から出た10%の勝ち抜け確率を覆した。
1点目は15分、右SBカルバハルのクロスをヴォルフスブルクのMFマクシミリアン・アーノルトが足に当てると、ボールはDFラインをすり抜けるようにロナウドの足元へ。これを難なく決めて早い時間での先制に成功。さらに直後の17分、クロースが蹴ったCKをロナウドが頭で合わせて2-2。合計スコアをタイに戻した。
そして77分、ゴール前でのFKのチャンスでキッカーはロナウド。右足から放たれた鋭いシュートは、壁の間をすり抜けてゴールネットへ。1stレグでの0-2というビハインドをひっくり返す3点目を手に入れた。
今季のマドリーはホームで圧倒的な得点力を発揮しており、特にクリスティアーノ・ロナウドが量産している。この2ndレグの結果を予想していた人は少なくないだろう。ただ、このような結果となったのは、当然ロナウド1人によるものではなく、様々な要素が絡んでのものだった。
フォルクスワーゲン・アレーナで行われた1stレグでは、ヴォルフスブルクがサイドの守備を固めたことでレアル・マドリーの中盤はある程度余裕を持ってボールを持つことができていた。その結果、アンカーのカゼミーロも攻撃に出る必要性が出たため、クロースとモドリッチの3人でポイントをはっきりと作り出すことができず、決定的なチャンスを生むことができなかった。
しかし、サンチャゴ・ベルナベウでの2ndレグではチャンスメイクをクロースに絞り、モドリッチはバランスの維持、カゼミーロは1つ前の展開と機を見た攻撃参加のアクセント役と3人の役割をはっきりとさせた。