控えGKに苦しめられたバイエルンにファンは失望?
1stレグは、ホームのバイエルンが前半2分でアルトゥーロ・ビダルがヘディングシュートを決めて先制。そのまま優勝候補のバイエルンがベンフィカ相手にゴールラッシュを…、という展開にも思われたが、ベンフィカはGKエデルソンが立て続けにファインセーブを見せ、ことごとくバイエルンの攻撃をはじいてみせた。
この試合前、ブックメーカー『ウィリアムヒル』のオッズでは、バイエルン:1.17倍、ドロー:5.50倍、ベンフィカ:12.0倍と圧倒的にバイエルン有利とみられていた。それもそのはず、バイエルンは優勝予想オッズでもバルセロナに次ぐ2番人気であり、逆にベンフィカは優勝予想で最も人気のないチームであった。
しかし、1stレグ後のベスト4進出オッズではバイエルン:1.11倍、ベンフィカ:6.0倍となっている。いずれにせよバイエルン有利の見方は強いが、1stレグ前ほどの開きはなくなった。つまりそれは、優勝候補とみていたバイエルンが、格下とみられていたベンフィカに思いも寄らぬ苦戦を強いられたことへの失望感でもある。
本来の正守護神には元ブラジル代表のジュリオ・セーザルが君臨しているベンフィカだが、長期離脱中のため控えGKのエデルソンがここ1ヶ月間はゴールマウスを守っている。36歳とキャリアの晩年に差し掛かっているJ・セーザルだが、エデルソンは自身が次期正守護神に相応しいことをプレーで示した。2ndレグで、その期待を確固たるものにしたいところだ。
国内リーグでも、史上初の4連覇に向けて機運高まるバイエルン。今季公式戦全体で43試合35勝5分3敗と圧倒的な成績を抑えている。しかし、3つの敗戦を喫しているように、彼らとて決して無敵ではない。そこに、ベンフィカ突破の糸口があるはずである。
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