モンペリエ(2011-12シーズン)
オリビエ・ジルーはモンペリエの優勝に貢献して評価を飛躍的に高めた【写真:Getty Images】
【当時の監督】
ルネ・ジラール
【当時の主な所属選手】
オリビエ・ジルー、ユネス・ベルアンダ、マプ・ヤンガ=エムビワ、イウトンなど
年間予算が小規模でリーグ開幕前は全く優勝候補ではなかったモンペリエだが、ルネ・ジラール監督の徹底した速攻戦術と的確な用兵でリーグタイトルを勝ち取った。後半戦はパリ・サンジェルマンとの一騎打ちで最終的には勝ち点3差の優勝だったが、モンペリエは年間を通してホームで圧倒的な強さを見せた。
エースのオリビエ・ジルー(現アーセナル)が21ゴールで得点王に輝くなど、特に若手の活躍が目立ったシーズンでもあった。リーグ最優秀若手選手賞を獲得したユネス・ベルアンダ(現シャルケ)を始め、バンジャマン・スタンブリ(現PSG)、マプ・ヤンガ=エムビワ(現リヨン)といった若い才能たちと、ベストイレブンに選ばれたイウトンやアンリ・ベディモ(現リヨン)らベテランの力をうまく掛け合わせたチーム作りが優勝の決め手にもなっている。
当時のチームからは優秀な選手たちが国内外の名門クラブへと巣立っていった。優勝した翌シーズンからは9位、15位、7位とタイトル争いに絡めていないが、驚きはない。2009年まで2部だったモンペリエにとってリーグ優勝は予想だにしないサプライズだった。ジラール監督の作り上げたチームがあまりにもすごすぎたと言えるだろう。
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