リーグアンでのプレーは魅力的なのか?
チアゴ・シウバが入団したときも不思議でならなかった。世界最高と言われる選手がなぜ、対戦相手に強豪国の代表クラスのストライカーがいないリーグに来るのか、そこで本当にプレーする喜びを見出せるのだろうか?
失礼だとは思ったが、本人にも率直に聞いたことがある。
「そういう風に思う人が多いことは想像できる。でも、みんなが思うよりもここでのプレーはチャレンジングだ。毎回、負けられない環境の中で、ミスなく、パーフェクトなプレーをすることを自分に課している。だから、たとえ相手が誰だろうと、一戦一戦充実している」
というのが、彼の答えだった。
これにはあまり共感はできなかったが、感覚の違いを知ったのは、シウバが入団した当時、ブラジルから取材にきていた同国の放送局グローボのジャーナリストと話したときだ。
「まだまだピークはこれからなのになぜフランスリーグに?」という筆者のぼやきに、その記者は意外なリアクションを返してきたのだ。
「なぜって、それこそなぜ? パリみたいな街に住めて、大金のサラリーをもらえるんだ。誰だって来るに決まってるじゃないか!? 君はずいぶんおかしなことを言うねえ」
ルーカスも、PSGからの誘いと同時にマンチェスター・ユナイテッドからも興味を示されていたが、パリの街に魅力を感じてPSGを選んだ、とリベイロ氏は明かした。だが、「プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドとリーグアンのPSG、自分が選手だとしたらどちらでプレーしたい?」と聞かれたら、おそらく多くの人がオールドトラッフォードでプレーする方を選ぶのではないだろうか。
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