ELリバプール戦を見据えた先発メンバーに
鮮やかなループで先制ゴールを決めたにもかかわらず、試合後の香川真司は満足してはいなかった。
2016年4月10日のブンデスリーガ第29節、ボルシア・ドルトムントはアウェイでFCシャルケ04と戦う。伝統のレヴィア・ダービーだ。
しかしシャルケのファンからすると、肩透かしを食らったところもあったかもしれない。BVBの監督トーマス・トゥヘルは、14日のヨーロッパリーグ、アウェイでの対リバプール戦をはっきりと意識した先発メンバーを組んだ。
香川、ラモス、シャヒン、プリシッチといった、4月に入ってから主に途中出場で起用されていた選手たちが先発に名を連ねた。一方で、オーバメヤン、ロイス、ムヒタリアン、カストロといったいわゆる先発組は、ベンチからのスタートとなっている。
香川は「メンバーも代わりましたし、フォーメーションも変わって、難しさがあるのはわかっていた」と振り返った。予告通り、ダービーの舞台でトゥヘルは積極的にローテーションを組んできた。
フンメルス、ソクラティス、ベンダーの3バックに、ギンターとドゥルムの両ウイングバック、中盤の底にシャヒン、右寄りのボランチにライトナー、インサイドハーフに香川とプリシッチ、そしてワントップにラモスだ。
どうしてもリバプール戦を意識せざるを得ず、少し不慣れなメンバーでシャルケとのダービーを戦う、という難しい状況だったが、香川は前半から積極的に動いた。大きな身振り手振りで、味方に指示を出す。攻撃に変化を加えて、チャンスを演出する。