ボールが渡らず沈黙したメッシとネイマール
このような展開となった要因には、スアレスの不在もある。自らの得点だけでなく、常に周囲がプレーしやすい状況を作り出すように前線で動くスアレスのプレーはメッシとネイマールにとって重要なものだった。
前後からの支援を受けられなかった2人のパフォーマンスは、明らかにいつものそれではなかった。
前半の45分間で2人が記録した1on1での勝利は、29分にメッシがシャビ・プリエトをかわした1回のみ。本来であれば90分を通して各10回前後は記録するだけに、極端に少ない数字といえる。
さらにチャンスメイクの数でも前半はネイマールによる1回のみ。ルイス・エンリケ監督はハーフタイムでラフィーニャに代えてイニエスタを投入。連戦の疲労を考慮してベンチスタートとしたが、結局は早い時間での起用を迫られる結果となった。
それでもチームの状態は上向かず、マスチェラーノがDFラインから18本のロングパスを送るもメッシとネイマールにボールが渡らず、決定的なチャンスを作り出すことができなかった。
【次ページ】疲労はピークに? 低調なネイマールの状態