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本田圭佑 9年前

本田、前節の不在で改めて示された存在感。研ぎ澄まされた刀は首位ユーベに。鍵はハードワークと一体感

ミランは現地時間9日、セリエA第32節で首位のユベントスとホームで対戦する。本田圭佑は前節のアタランタ戦で欠場したが、規律を欠いたミランは1-2で敗れ、改めて本田の存在感が証明された。本田の刀は、首位のユベントスに向けられている。
(取材・文:神尾光臣)

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

不在で改めて示された本田の存在感

本田圭佑
アタランタ戦は欠場した本田圭佑【写真:Getty Images】

 「足の状態がよければ、そして彼の刀が研ぎ澄まれていればプレーするだろう。そうでなければ刀は腰につけたままで、見せないほうが良い」

 8日、ユベントス戦の前日会見に応じたミランのシニシャ・ミハイロビッチ監督は、本田の出場についてジョークを交えつつ、コンディション次第という慎重な見方を示した。もっとも、今週の練習はフルにこなし、地元紙では先発復帰が予想されている。ポジションはやはり、4-4-2の右サイドハーフだ。

 前節のアタランタ戦は、右足首の打撲で欠場。そのポジションには、マッティア・デ・シーリオが先発出場した。MFでないところが意外だったが、「あのポジションでは他に代えがいなかったからだ。それに左なら、ジャコモ・ボナベントゥーラが故障した場合はルカ・アントネッリを一列前に上げているところだった」とミハイロビッチ監督は説明していた。あのポジションにはサイドの頻繁な上下動と、守備の時には戻ってスペースを固められる規律の高さが要求されているということである。

 もっとも守備を本職とするデ・シーリオは、残念ながら前線の攻撃に厚みを加えられてはいなかった。開始早々フリーのシュートを外したほか、臨機応変に中央へと絞ってくる本田と違って縦のランニング中心になるので、相手にも守備をされやすくなる。

 もちろん、中盤のパスの組み立てという面でもマイナスになる。アタランタにも守りやすく、「(動きの読みづらい)本田だったら、我われのDFはその動きを捕まえるのに苦労したかもしれない」と試合後の記者会見でエドゥアルド・レーヤ監督が話している。これは前回にもお伝えしたところだ。

 守備ではサイドで規律を守って働きながら、攻撃では臨機応変にポジションを移してくる。左のボナベントゥーラと両サイドでそういった動きをすることが、現在のミランでは戦術上非常に重要なものとなっている。

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