本田不在で見える普段の本当の役割
ちなみに明日のアタランタ戦だが、欠場する本田の位置には、本来SBであるマッティア・デ・シリオの起用がテストされたようだ。本来ボランチながら右サイドハーフもできるはずのアンドレア・ポーリでも「体調自体は110%回復した」と自信を見せていたケビン・プリンス・ボアテンクでもない。
にわかには信じがたいが、デ・シリオの起用は献身的にサイドを走ってチームのバランスを取っていた本田の戦術的な動きを置き換えるつもりなのだろう。当然のこと、蓋を開けてみれば違う選択をすることも十分あり得る。
いずれせよ、どういう選手の起用をするかで、普段本田がチームの中で担う役割がどういうものかが分かるというものだろう。
なお会見中、本田のくだりで「打撲だ。帰国の飛行機に乗っている間にぶつけた」「左足首、いや右かもしれないが、右ならどうせ使えないだろうし」などとジョークを連発していたミハイロビッチ監督だが、本田の話題に限らずジョークを言う人であるということは断っておきたい。日本の報道だと本田の部分ばかりがクローズアップされてしまうが、それ以外のところでもよく地元記者の笑いを誘っている。
(取材・文:神尾光臣)
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