アジア王者豪州も。最大の強敵となる第1ポッド
第1ポットになることが確実なのがイランとオーストラリアだ。イランは昨年10月に日本代表がテヘランで親善試合を行い1-1で引き分けた相手だが、内容的にはかなり攻め込まれる時間帯もあった。
イランと言えばかつて短期で監督の首をすげ替える“悪しき伝統”があったが、ポルトガル人のケイロス監督は2011年4月から5年目とアジアの中でも長期政権になってきており、3次予選の参加国とも一通り対戦経験があるのは強みだろう。
売りは22歳のジャハンバフシュ(AZ)、21歳のアズムンと19歳のエザトラヒ(ともにロストフ)の若き欧州組などで構成される攻撃陣であり、経験豊富なデジャガ(アル・アラビ)が血気盛んなチームを引き締める。
一方で高齢化が目立っていたディフェンスもロシアプレミアリーグのテレク・グロズニーでプレーする左利きの俊英モハマディなどが台頭しており、さらに上積みを持って最終予選に臨んでくる可能性が高い。
オーストラリアは2次予選のB組で7勝1敗。アウェイのヨルダン戦で唯一の敗戦を喫したが、最終節のホームではヨルダンから5得点を奪った。
そのうち2得点を記録したベテランのケーヒルが健在で、ブンデスリーガのインゴルシュタットで活躍するレッキー、アジアカップMVPのMFルオンゴ(クイーンズパーク・レンジャーズ)など攻撃陣はアジア随一の充実度を誇り、2次予選29得点はC組のカタールと並び最多だ。
ブラジルW杯の前から指揮をとるポステゴグルー監督が植え付けたパスサッカーと伝統的なロングボールを状況に応じて使い分ける戦い方は優勝したアジアカップでも証明済みだが、若き守護神ライアン(バレンシア)が存在感を高め、スコットランドの名門セルティックで主力を張る23歳のロジックなど若手も順調に伸びてきている。秘密兵器となりそうなのがウガンダにルーツを持つ右SBゲリア(メルボルン・ビクトリー)だ。