イタリア戦では攻守に機能
快勝の後で、トニ・クロースは「酷いイングランド代表との試合の後で、僕らは何が何でも勝つつもりだった」と口にした。
2016年3月29日にミュンヘンでドイツ代表はイタリア代表とのテストマッチを4-1で勝利する。26日にはベルリンでイングランド代表に2-3で逆転負けを喫していた。気を引き締め直して、6月と間近に迫るEURO本大会に向けた重要な2連戦を、勝利で締めくくった。
イタリア代表との試合でドイツ代表は、リュディガー、ムスタフィ、フンメルスの3バックに、クロースとエジルの2ボランチで臨む。ウイングバックのルディとヘクトルは積極的に高い位置を取り、前線のミュラー、ゲッツェ、ドラクスラーは連動して効果的な攻撃を見せた。
83分にバイタルエリアのギャップでエル・シャーラウィに前を向かれて、ゴールを決められたが、試合を通して概ねディフェンスは安定した。2014年のブラジルでのW杯を終えて、代表監督ヨアヒム・レーブが機を見ては取り組んできた3バックは、イタリア代表戦で一定の成果を示したと言えそうだ。
試合後にレーブは「我々は今日クレバーにプレーした。守備面でも攻撃面でも良かったね」と手応えを感じた。
所属先のバイエルンでは不遇の日々を過ごしているゲッツェも、45分にミュラーからのボールを頭で合わせてゴールを決める。普段は試合から遠ざかっていることが嘘のように、ゲッツェは前線を広く動いて攻撃を活性化した。またレーブは「エジルとクロースは輝かしい仕事をした」と、機能した2ボランチを手放しで称賛している。