試合前日の公式練習を行った日本代表【写真:編集部】
29日にW杯アジア二次予選・シリア代表戦を控える日本代表は28日、埼玉県内で試合前日の公式練習を行った。練習は冒頭15分のみが公開され、それ以降は非公開となった。
ピッチに姿を現した選手たちはまずボール回しでウォーミングアップをこなした。選手たちは非常に明るい表情で、笑い声も聞こえた。その後ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の号令のもと、全体ミーティングを行った。
約3分30秒のミーティングの後はハリルホジッチ監督も混じっての全員でランニング。試合前日ということもあり選手たちはすぐに厳しい顔つきに変わった。ランニング終了後は短距離ダッシュやストレッチを交えたトレーニングなどをしたところで非公開となった。
ハリルホジッチ監督は公式会見で「明日は新しいことを試す」と語っていた。アフガニスタン戦とは異なる新システムや新たなテストの可能性は十分にある。
またアフガニスタン戦では疲労回復が十分でないという理由で出場が見送られた選手もいるが、シリア戦ではその心配はない。つまり、三次予選に駒を進めた状態とはいえ、選手たちにとってはポジションを奪うための厳しいチーム内競争の場となる。
ハリルホジッチ監督はチームのパフォーマンスに一定の評価をしつつも、強さや激しさの部分ではまだ満足していない。さらに2トップの布陣を試したことで、新たな可能性を広げるとともに、新しい競争をチーム内にもたらした。
選手たちはチームとしての勝利はもちろんのこと、個々人での戦いに勝っていかなければならない。W杯へ向け、サバイバルレースは一層厳しさを増していく。
(取材・文:植田路生)
【了】