開幕時はトップ下でプレーもスタメン落ち
「本田は招集されたのか?」
3月20日、ミランvsラツィオ戦後。記者会見の席でミランのシニシャ・ミハイロビッチ監督は、同席した広報担当者に本田圭佑の代表招集の有無を2度確認していた。この様子に記者会見場では笑いが起こっていたものの、指揮官にとっては内心気が気ではなかったはずである。選手の疲労について語った直後のことだった。
12月20日のフロジノーネ戦以来、本田はカップ戦も含めてすべての試合に先発出場を果たしている。4-4-2の右サイドハーフとして替えの利かない存在となっている。代表から疲れて帰ってくることを心配される立場。これは、前回の代表ウィークだった昨年11月の時点では考えられないことだった。
当時本田は、定位置の座を追われていた。ミランは開幕から4-3-1-2のシステムで戦い、本田は本来のポジションであるトップ下でプレーしていたのだが、ゴール前で得点に結びつく活躍が出来ずにスタメン落ちを喫した。
その後ミハイロビッチ監督はジャコモ・ボナベントゥーラをトップ下に据えるものの、それでもチームは機能せず第7節のナポリ戦で大敗。そこからシステムをウイングを使った4-3-3、もしくは4-4-2に修正し、チームをなんとか機能させようと努めていた。