「気迫と積極性のある美しい勝利」
相手の力を踏まえ、大した結果ではないと言ってしまうのも簡単だろう。木曜夜の埼玉スタジアムで、気持ちの入った立ち上がりを見せたアフガニスタンだが、後半45分間には完全に崩れてしまった。
それでも、ペタル・セグルトのチームを5-0で下した日本代表の戦いぶりは、今後に迫る最終予選に向けて大いに勇気付けられるものだった。
予選のこの段階でのホームゲームは、いつも同じようなパターンになりがちだ。守備的な相手は人数をかけて自陣に引きこもり、日本は赤いユニフォームの間に必死にパスを通そうとしていた。だがこの試合の特に後半は、サムライブルーのアプローチは少しばかり異なっており、より積極的な何かが感じられた。
「気迫と積極性のある美しい勝利だった。驚異的なまでのチームスピリットを発揮し、非常に積極的に戦うことができた」とヴァヒド・ハリルホジッチ監督は試合後に話していた。
タイムアップが迫る中でもアフガニスタンを容赦なく押し込み続けた選手たちの戦いぶりは、間違いなく見ていて気持ちの良い光景だった。さらに得点を重ねるべく前へと殺到するチームからは、これまで以上の勢いや真っ直ぐさが感じられた。
「クロスからチャンスを作っていましたし、あまりパスを繋ぎ過ぎないようにして、相手の裏にボールを入れてセカンドボールを拾おうとしていました。それが試合前に話をしていたことです」とキャプテンの長谷部誠は語った。
「綺麗にプレーしようとし過ぎるのではなく、もう少しリスクを冒して、相手のラインを破るようなロングボールを出そうとしていました」