無観客試合になる可能性があるEURO2016【写真:Getty Images】
アイルランド代表を率いるマーティン・オニール監督が、ベルギーで発生したテロ事件の影響を受けてEURO2016を無観客試合の中で戦う可能性があることに理解を示した。23日に英紙『テレグラフ』が報じている。
現地時間22日にベルギーの首都・ブリュッセルで連続爆破テロが発生した。多くの死傷者を出す事態となり、影響はサッカー界にまで広がっている。ボードゥアン国立競技場で開催予定だったベルギー代表対ポルトガル代表の親善試合が安全面を考慮するため開催地が変更となった。
昨年11月にはフランス・パリでも同じくテロ事件が発生していた。スタッド・ド・フランスでフランス代表対ドイツ代表の親善試合が行われていた最中で、近い場所でも爆発が起こっている。サッカーの試合もテロの標的になる可能性が浮き彫りとなった。
オニール監督はEURO2016について「密室の中で無観客試合が行われるという話があるが、人々の安全は話し合うべき最も重要な課題だ。もし、それが代替であり、唯一の代替であるならば、我々は試合を行う上でそれを遵守する必要があるだろう」と語り、無観客試合の対象となった場合でも受け入れる覚悟を示した。
ベルギーでのテロ事件は警備の限界をも浮き彫りにした事件でもある。セキュリティチェックを通過する前では警備の手が届かない可能性があり、安全面を十分に確保するのは難しい。そのため、EURO2016の開催中止がないとすれば、無観客試合は苦肉の策として実施される可能性もあるだろう。
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