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日本代表 9年前

岡崎がレスターで導き出した一つの答え。個々が共鳴する「本能的なサッカー」で日本を変える

text by 舩木渉 photo by Getty Images

「言われていることだけをやっていたら今この順位にはいない」

 だが今はもう違う。「自分がもっとうまくなりたい」という思いを貪欲に追求している。岡崎は「(プロとして)10年やってきてある程度どこへ行ってもやれる自信がついてきたので、そうなってきたら俺はもっとやれるし、結果を出したらもっと上にいけるという思いの方が強くなってきた」と自信を言葉にして表現した。

 この思いは怒涛の勢いで勝ち続ける仲間たちとともに過ごし、必死に食らいつこうとする中で芽生えた。イングランドに来て、ゼロから自分のポジションを確保しなければいけない現実にぶち当たり、現状を打破するために何が必要か考え抜いた末の結論だ。

 そしてもう一つ、岡崎は改めてチーム力の偉大さに気づいた。個人能力だけではビッグクラブに劣る中、勝ち続けるレスターの中にいて「チームは1人じゃなくて全員の力が噛み合って勝てるんだ」ということを実感している。

 プレミアリーグで優勝争いができるほどのチーム力はいかにして養われたのか。岡崎は「型にはまるようなプレーをしていたら勝てない」と断言する。もちろん規律を守ることも重要だが、「言われていることだけをやっていたら今この順位にはいない。結局は持っている力を全員が出しているから、それがすべてが噛み合って今みたいなありえない状態になっている」のだ。

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