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Jリーグ 9年前

愛情に包まれたBMWスタジアム。遠藤航と岡本拓也が語った、古巣への感謝の言葉

text by 今関飛駒 photo by Getty Images

浦和から湘南へやってきた岡本拓也

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浦和から湘南へ成長の場を移した岡本拓也【写真:Getty Images】

 そして、この試合にはもうひとり古巣対決となった選手がいる。浦和から湘南に期限付き移籍している岡本拓也だ。

 彼が昨年、赤いユニフォームを来てプレーしたリーグ戦はわずか3試合。槙野智章、那須大亮、森脇良太からポジションを奪うことができず、出場できたのはいずれも森脇が欠場した試合のみだった。

 そんな岡本は今年、自身の成長の場を湘南へと移した。遠藤と同じく、初めての古巣対決である。

 キックオフ前、スタメン選手紹介で岡本の名前が読み上げられた。浦和サポーターからは拍手が送られた。「拍手でした? 嬉しいですね。良かったです。笑」。岡本は、はにかみながら喜んだ。

 試合後、浦和サポーターへと挨拶へ向かう際には、「岡本、戻ってこいよ! 待ってるからな!」と激励の言葉も受けた。「ああやって温かく迎えてくれて嬉しかったですし、こういう環境を与えてくれた浦和に感謝しながらプレーしたいと思います」と、23歳のDFは感謝の言葉を述べた。

 普段の彼は、物静かな性格だ。それは、「普段は無口だし、そんな人にガンガン喋りかける感じではないです」と自らも認めるところである。

 しかし、「ピッチに入ると人が変わるとは言われます。結構荒くなりますね」と言うように、試合が始まれば闘志を前面に押し出すプレーを見せる。この試合でも激しい守備を見せ、李忠成への厳しいタックルでイエローカードを受けるシーンもあった。

 昨年ともにDFラインを組んだ槙野は「前の強さは良さでもある」と語り、守護神の西川周作も「ボールの球際も強い選手だった。彼も負けたくない気持ちで戦ってたと思いますし、僕自身も見ていて相変わらず激しいなと思った」と話すように、岡本の持ち味は“前への強さ”にある。

 そして、2人の日本代表が語った岡本の特徴こそ、彼が湘南移籍を選んだ理由でもある。

「自分に合うと思って湘南に来たので。攻守に積極的にプレーするところですね。前からプレッシャーをかけることは、自分の前への強さが活きると思ったので」

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