動きを工夫した香川だが…
ドルトムントの監督トゥヘルは「前半終了前の同点は極めて重要だった」と振り返る。後半に入ると、2位と13位の順位差=地力の差、が現れ始めた。アウクスブルクの体力は低下し、コンパクトな守備の維持が難しくなる。スペースが生まれる。
後半にトゥヘルは布陣を4-3-1-2に変更した。5バックの中心の3CBに、ムヒタリヤン、香川、ラモスを3トップ気味にぶつける。そして縦に速い選手を投入していく。46分、カストロ。62分、ライトナー。68分、パスラック。力で押し切ろうとする。トゥヘルは「攻撃において我々は危険だったね」と手応えを感じた。
69分。エリア内でラモスがボールを落とす。間延びしたスペース=カストロが走り込んでゴールを決める。2-1。
75分。右のCKを、フィンボガソンが中途半端にクリアしたところを、ラモスが頭で押し込む。GKマニンガーが弾いたところを再び、左足のダイレクトで押し込んだ。3-1。
ドルトムントが、アウクスブルクに逆転で勝利する。
BVBが90分間をトータルにマネジメントして粘り勝ちする中、香川は、62分にライトナーと途中交代となった。
対アウクスブルク戦の香川は、2列目のギャップでボールを受けようと、これまでにも増して、動きを工夫した。
「オフの動きの仕方であったり、スペースがない中でボールをどう引き出すのかは、意識しました」
狭いスペースで小刻みに動く。2列目を左に縦断して、裏に抜けようとする。決して歩みを止めない。オフ・ザ・ボールで積極性を見せた。
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