孤立したスアレス。ボールタッチでチーム最少
華麗なボールさばき、強靭なフィジカルのぶつかり合い、勝利をあきらめない魂の激突、狡猾な駆け引き…。サッカーというスポーツには様々な魅力が詰まっており、その特徴は世界各国のリーグで異なる。
スペインにはロナウジーニョにシャビ、フィーゴにジダンなどなど世界有数の名手が集ってきた歴史があり、現在でもメッシ、ネイマール、スアレス、クリスティアーノ・ロナウド、ベイル、ベンゼマなどなど世界トップの技術を持つ選手が集結している。
しかし、リーガエスパニョーラを観る者にとって、最大の魅力と感じられるのが他国のリーグとは一線を画した「戦術」である。
この日、ビジャレアルはホームのエル・マドリガルにバルセロナを迎えた。結果は2-2。ホームとはいえ、資金的にも戦力的にも大きな差があるバルセロナを相手に0-2から追いついての勝ち点1を獲得した。
マルセリーノ監督に率いられるビジャレアルは、フラットな4-4-2で戦う。画面越しにも一目瞭然なほどきれいに整列する3つのラインは、やや引き気味ながら完璧なまでに統率されてバルセロナのパスコースを消した。
バルサは支配率65%、パス成功数594本と普段から考えてもまずまずの数字を残しながらも、最後の決定的なエリアではいい形でボールを入れることができず、センターFWのスアレスのボールタッチ数は先発した11人中ダントツで最少の37回にとどまっていた。