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Jリーグ 9年前

J入りを熱望するエムボマのいとこ。超日本好き、“アトム”がつないだ縁【独占取材】

text by 舩木渉 photo by Wataru Funaki

「日本で優れた選手だということを示したい」

ギー・ムッシー
現在は代理人とともにチームを探しながら日本でトレーニングを続けている【写真:舩木渉】

――最近はヨーロッパで活躍する日本人選手が増えてきました。

「アトムの例を挙げると、彼はヘルシンキで非常にクレバーなプレーを見せていた。でも順応までに少し時間が必要だった。僕は彼をハリルホジッチ監督に推薦したい。ヨーロッパの多くの人々は日本人選手が非常に優れていることを知らない。

 ハリルホジッチ監督が日本人選手の魅力をヨーロッパに伝えれば、もっと多くの選手がより高いレベルのリーグでプレーできるんじゃないかな。もちろんすでに岡崎や吉田がプレミアリーグで活躍していて、本田や長友はセリエAに、ドイツやオランダにも多くの選手がいるよね。

 ひとつ課題を挙げるとすれば、ヨーロッパのいくつかの国では労働ビザを取得するのが大変なこと。イングランドでは代表チームでの実績がなければプレーできないよね。それが移籍を難しくしている。

 フランス人選手はヨーロッパなら労働許可証を申請する必要はないからどこにでもいるだろう? 日本人は非常に優れているけど、機会がないだけさ。アトムだって代表での実績さえあればイングランドでも十分に通用する」

――フィンランドではハーフナー選手とも一緒にプレーしていました。

「マイクとは6ヶ月間しかプレーできなかったけど、彼とは日本語でしゃべったり、動画を撮ったり、日本語で歌ったり……エキサイティングないい関係だったね。弟がいることも知っているよ。たしかDFでマイクより背が高くて、いまはオーストリアでプレーしているんだよね(編注:SVホルン所属)。

 そういえばマイクに会いに来た日本人サポーターが、僕が『NARUTO』好きなことを知っていてフィンランドまで雑誌を持ってきてくれた! 日本に来てから渋谷で再会したけど、こういう出会いって本当に素晴らしいよね」

――最後に、ギー選手は日本でどんなことを成し遂げたいですか?

「僕は『競争者』だ。日本で優れた選手だということを示したい。ただ日本にいるだけではなく、ハードワークしてJリーグ最高の選手と言われるようになりたいね」

(取材・文:舩木渉、翻訳協力:江徳智揚、ダン・オロウィッツ)

<プロフィール>
ギー・ムッシー(Guy Moussi)
1985年1月23日生まれ、31歳。2004年にアンジェ(当時仏2部)でプロデビューし、ノッティンガム・フォレストやミルウォール、バーミンガム(いずれも英2部)で実績を積む。2015年はHJKヘルシンキで田中亜土夢やハーフナー・マイクとともにプレーしCL・EL予選を経験。187cm82kgの体躯を生かした守備が持ち味のMFで、好きなものは日本のアニメやマンガ。『BLEACH』の更木剣八がお気に入り。ツイッターは@Guy_Moussi

【了】

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