小林とハーフナーは何をもたらすのか?
同僚の中村憲剛が「相手の嫌がることをできるスペシャリスト」と表現する小林はハリルホジッチ監督の求める“オブリック・ランニング”(くの字を描く様な斜めの動きを入れながらディフェンスの裏に抜け出す走り)を自然体で繰り出し、積極的に飛び出すだけでなく、マーカーの背中を取る動きができる。
「速くボールを走らせて1タッチ、2タッチでギャップと背後を突く」プレーを掲げるハリルホジッチ監督にとって理想的なFWでもある。
今回は右ウィングの主力である本田圭佑が日曜日にミランの試合があり、合流が火曜日になることから、24日のアフガニスタン戦は同ポジションでスタメンの先発する可能性も十分に考えられる。
サイドからチャンスを作ることも大事だが、最も求められるのはゴール前での仕事だ。トレーニングキャンプでは鋭い動きで慣れないメンバーからもタイミング良くパスを引き出していたが、実戦の中で相手の守備状況も見ながら、斜めに走り込む形で相手のギャップを突いて行きたい。
ハーフナーに関してはオランダリーグで13得点を決めている実績が評価されたことは間違いないが、194cmの高さは戦術的なバリエーションをもたらす期待も高い。ハリルホジッチ監督は引いた相手に対する有効な手段の1つにクロスをあげるが、同時にそこからなかなか点を取れていない事実も認識している。
ハーフナーが前線に入れば、これまでグラウンダー主体だったところにハイボールを加えることが有効になる。膠着した状況では彼に当てて、周囲の選手が裏に抜ける形も使うことができる。
【次ページ】常連メンバーにも高い要求。さらに競争は激化