ヨルダン代表のレドナップ臨時監督(左)とゲリングTD(右)【写真:Getty Images】
ヨルダンサッカー協会は15日、かつてトッテナムやQPRなどを率いたハリー・レドナップ氏が2試合限定で監督に就任すると発表した。
昨年のレイ・ウィルキンス監督退任以降、約1年で3人の指揮官が首を切られている。現在は今年1月に就任したアブドゥラ・アブ・ゼマ監督がチームの指揮を執る。
レドナップ氏はアシスタントコーチのケビン・ボンド氏を伴ってヨルダン入りし、現行のコーチングスタッフとともに今月末のロシアW杯アジア2次予選に臨む。同国は首位オーストラリアに勝ち点2ポイント差でグループBの2位につけており3次予選進出の可能性を残している。
しかも今月24日にホームでバングラデシュと戦った後、2次予選最終戦はアウェイでのオーストラリア戦が予定されており直接対決の結果しだいでグループ1位突破も期待されている。そのための起爆剤としてレドナップ臨時監督が招聘された。
先月のFIFA会長選挙にも立候補していたヨルダンサッカー協会会長のアリ・ビン・アル・フセイン王子は英『スカイ・スポーツ』に対し「我々の代表チームの監督にハリーを任命でき非常に誇りに思っている。彼は国際的に認知された世界最高レベルの監督。ヨルダンにとって本当に素晴らしいステップだ。我々はこの国にとって重要な試合に向かっており、ハリーが我々の予選での成功を助け、チームを次のレベルへ導いてくれると確信している」と述べ、“臨時監督”就任を喜んでいる。
アシスタントコーチのボンド氏はすでにヨルダンに到着しており、レドナップ監督は20日に現地入りする予定と明かされている。そこから24日のバングラデシュ戦まで残された時間は少ないが、代表チームにどんな変化をもたらせるだろうか。
またヨルダンサッカー協会は12日にスチュアート・ゲリング氏のテクニカルディレクター(TD)就任も発表していた。同氏はハビエル・アギーレ体制の日本代表で監督の“右腕”としてアシスタントコーチを務めた人物で、ヨルダンでは代表チームに関するすべての業務や国際試合の企画などを担当するという。
日本代表で国内外の代表選手スカウティングや選手個々に対するレポート作成を担っていたゲリング氏の入閣により、日本の多くの選手は丸裸にされるはず。ロシアW杯出場に向けて思わぬ強敵が現れた。
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