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現代サッカーを象徴。激戦生んだアッレグリのプランとペップの采配。戦況変えた“ユーベの選手”

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

戦況を大きく変えた“ユーベの選手”

ドグラス・コスタ
ドグラス・コスタ【写真:Getty Images】

 通常であれば、このままユベントスが残りの45分を守りきって勝利となるが、グアルディオラのチームがそう簡単に敗れることはなかった。

 バイエルンは後半の開始からCBのベナティアに代えてベルナトを投入。左SBで先発していたアラバをCBに回して、ベルナトを左SBに入れることで支配力をさらに高める策を取った。

 これに対して、ユベントスは左SHとして先発していたアレックス・サンドロを本職の左SBに降ろして、エブラを中へ。最終ラインに5人並べてゴール前を固めた。

 完全に攻撃のバイエルンと守備のユベントスという構図となったことで、グアルディオラはシャビ・アロンソを下げてウインガーのキングスレイ・コマンを投入。ユベントスからレンタルで加入している、ある意味では現在でも“ユーベの選手”であるこのコマンが戦況を大きく変える存在となった。

 コマンが右ウイングに入ったことでドグラス・コスタが中へ。これまで右サイドで孤軍奮闘状態だったドグラス・コスタだが、中央へ移ったことでパスの出し手となり高いチャンスメイク能力を発揮する。

 中央のドグラス・コスタから左右へボールが振り分けられることでユベントスは時間を追うごとに後ろに釘付けになる。そして、スピードのあるコマンが縦への突破で徹底的に攻め込む。

 すると73分、ベルナトからそのコマンにロングボールが渡ると、バイエルンのDFがコマンに引き付けられてドグラス・コスタがフリーに。自らの背後にいるドグラス・コスタへコマンがボールを渡すと、そのクロスに合わせてレバンドフスキが頭で1点を返す。さらにアディショナルタイムにはコマンのクロスからミュラーがヘディングで決めて土壇場で2-2。スコアを完全なタイに戻した。

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