華麗にゴール下からシュートを決めた香川
バスケットボールは、実際の競技用のゴールが置かれた。BVBの選手達が手を使い、ボールを突く。ドリブルで進む。シュートを打つ。リングに弾かれる。リバウンドを取る。意外にと言っては失礼だが、普段は足を使う選手達も、バスケットボールが上手い。明るい声が練習場に響いた。誰もがバスケを楽しんでいる。
監督トゥヘルも含めて、全体的にリラックスした雰囲気だ。ちょうど1週間前の1stレグを前にした時のような、ピリピリした様子もなければ、具体的な戦術のトレーニングもない。
攻守の切り替えということを考えれば、バスケットボールは理にかなったメニューと言える。それでも戦術面の強化というよりは、連戦の疲労を考慮したメンタル面のリフレッシュの要素が強く感じられた。
リラックスの中でも、攻守の切り替えといった最低限のところは押さえておく、といったところだろうか。香川も華麗にゴール下からシュートを決めるなど、仲間達とバスケに興じた。
リフティングでゴールを目指すゲームと、バスケットボールを1本ずつ10分こなして、15日のBVBのトレーニングは終了となった。
青ビブスを着た香川、ムヒタリヤン、ソクラティス、赤ビブスを着たライトナー、パク、ラモスは残って輪になり、リフティングでパス交換をした。それも10分程のことで、笑顔が絶えなかった。
17日のトッテナム戦では、純粋にコンディション面が考慮されてメンバーが選ばれるのではないだろうか。
いずれにせよ、ドルトムントは着実にベスト8への進出を決めるだろう。それだけの自信が、15日の練習には、備わっていた。
(文:本田千尋)
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