アウシュビッツ収容所【写真:Getty Images】
(文:Keiske Horie 協力:チェーザレ・ポレンギ)
バイエルン・ミュンヘンが一線を越えた“煽り画像”を作成したことで非難を浴びている。
現地時間の16日に行なわれたチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦2ndレグに向けて、バイエルンはユベントスに対するメッセージ画像を作成した。クラブ公式ツイッターにて発表し、ユベントスの応援スローガンである「FINO ALLA FINE(最後の最後まで)」を打ち消して「QUI E’ LA FINE(ここが最後だ)」と主張した。
"It's an all-or-nothing game," says skipper @philipplahm. We're ready. It's #UCL MATCHDAY! #FCBJuve #packmas pic.twitter.com/R63tfMs2UP
— FC Bayern English (@FCBayernEN) March 16, 2016
問題となったのはメッセージ画像の構成だ。画像内では線路がバイエルンの本拠地であるアリアンツ・アレーナに続き、スタジアムで「FINO ALLA FINE」にバツがついている。この遠近法を用いた線路、そして線路が“終点”である建物に直接繋がる様子は、欧州ではユダヤ人迫害のシンボルとして知られている。アウシュビッツ強制収容所がまさに同じ構図となっているからだ。
このことからバイエルンに対して非難の声が殺到。メッセージ画像をアップした6時間後にクラブは公式ツイッターにて謝罪文を掲載している。
とりわけチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグの戦いでは対戦チーム同士が健全な形で“煽り合い”を行なうことがツイッター上での習わしとなっている。しかしながら、今回のバイエルンに関してはあまりにも軽率なメッセージとなってしまった。
(文:Keiske Horie 協力:チェーザレ・ポレンギ)
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