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日本代表 9年前

【識者の眼】ハリルJ招集メンバー23名を予想する。国内組の“発掘”は?

text by 河治良幸 photo by Getty Images

MF、可能性を示した国内組。清武、山口は招集見送りか

武藤雄樹
国内合宿で前向きな姿勢を示した武藤雄樹【写真:Getty Images】

 中盤はボランチを4人、トップ下を2人で構成する場合と3人の守備的MFと3人の攻撃的MFという分け方をする場合があるが、柏木陽介(浦和レッズ)や柴崎岳(鹿島アントラーズ)は前者ならボランチ、後者なら攻撃的MFに振り分けられるので、固定的に4-2-3-1を採用することを想定するか、4-3-3などのオプションを重視するかで変わるところだ。

 4-2-3-1をベースに予想するならば、ボランチは長谷部誠(フランクフルト)と柏木陽介(浦和レッズ)、トップ下は香川真司(ドルトムント)の選出は確実だろう。

 前回メンバーで難しいのは清武弘嗣と山口蛍(ともにハノーファー)の判断だ。清武は指揮官に高く評価されているが、同時にけがの再発をかなり心配しており、今後のために招集見送りとなる可能性もゼロではない。山口はハノーファーで出場機会を得ているものの、まだドイツに順応できているとは言いがたい。

 彼らがチームの中心的な存在であれば二次予選とはいえ公式戦で招集しない手は無いが、主力のベースを崩さなければ、あとは国内合宿でアピールした選手たちをテストしやすいタイミングでもある。

 その国内合宿で目を見張ったのは柴崎と武藤雄樹(浦和レッズ)の意欲だ。守備ではゾーンプレス、攻撃では1タッチ&2タッチのパスと動き出しを強調したトレーニングを行ったが、非常に前向きな姿勢を示していた。

 もう2人の鹿島勢にも指揮官は良い印象を持ったはず。遠藤康は左利きながら必要に応じて右足を正確に操り、日本代表のスピードに苦労する様子も無く、ゲームの中でイージーミスは皆無に等しかった。

 永木は追加招集で2日目からの合流とは思えないほど素早くフィット。前所属の湘南で代表の要求に近いプレーをしてきたこともあるが、十分に資質を示した。ただ、鹿島ではポジションを掴めておらず、今回の合宿は“先行投資”的な意味合いもあると考えられる。

 遠藤康に関しては鹿島のメインポジションである右サイドより、トップ下とボランチの両ポジションで考えている様子だが、そうなると多少、鹿島の同僚である柴崎と役割が重なる部分もある。今回は候補に止めておくが、現在の代表チームにいないタイプで左足のFKも武器になるため、キリンカップあたりで招集されれば最終予選に向けて面白い戦力になる可能性がある。

 どちらにしても中盤は浦和と鹿島が国内組の主要勢力となっており、クラブの浮沈も代表選考に直結する可能性があることを注記しておく。

 また合宿前にハリルホジッチ監督が名前をあげた高萩洋次郎(FCソウル)についても、実力は十分に評価しており、必要に応じて招集するプランがあることを明かしたが、今回の優先事項にはならないのではないか。

【MF(6人)】
順当:長谷部誠、柏木陽介、香川真司
有力:清武弘嗣、山口蛍、柴崎岳、武藤雄樹
候補:遠藤康

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