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なぜロナウドは敵地で沈黙するのか。見失ったスタイル、その理由を示す2つのデータ

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

批判に焦り? アウェイでよりゴール前に張り付く

 そして、もう1つはやはりアウェイであること。なぜ、ロナウドはアウェイで全く別の選手のようになってしまうのだろうか?

 まず、今季のロナウドの公式戦ゴールは40点。そのうちホームが26点でアウェイが14点となっている。14点は一般的に考えれば十分な数字だが、全体を通して見るとホームでの圧倒的な存在感はアウェイでは発揮できていない。

 そのアウェイでの姿には、現地のメディアもファンも不満を持っており、今季は批判の声も大きい。本人はそういった声に反発する姿勢を見せているが、プレーデータを見ていると、やはり焦りを持っていることが見えてくる。

 まず、先に挙げたシュートエリア。今季のロナウドのトータルシュート数は252本。そのうちホームが139本でアウェイが113本だった。

 さらにそのシュートをエリア別で細かく見ていくと、ホームでの139本中ペナルティエリア(PA)外が54本、ペナルティエリア内が76本、そしてさらにその内側のゴールエリア(GA)内が9本。パーセンテージにするとPA外39%、PA内55%、GA内6%である。

 一方で、アウェイの113本はPA外31本、PA内74本、GA内8本でパーセンテージにするとPA外27%、PA内65%、GA内7%となっている。PA外が10%ダウンというのは非常に大きな差である。

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