ゼロではないEUROでのベンゼマ招集
EURO2016開催まで90日を切った。今月末の国際親善マッチデーでフランスはオランダとロシアと対戦する。この2試合は5月12日に予定されている本戦出場メンバー発表前の最後の実戦、つまり、23人を絞る上で非常に重要な選考の場だ。
3月12日発行のレキップ紙とのインタビューの中で、フランス代表のディディエ・デシャン監督は、本戦行きのメンバー構想はほぼ頭の出来上がっている、と話している。
その上で、ここから5月までの間のコンディションや、パフォーマンスの好・不調を見極めて、足したり、引いたりの調整をして最終リストを完成させる予定だ。
GKのロリスとマンダンダ、守備陣のバラン、コシエルニー、サニャ、エブラ、ディーニュ、中盤のキャバイエ、シュナイデルラン、ポグバ、マテュイディ、シソコ、攻撃陣のグリーズマン、ジルー、マルシャル。
このあたりは怪我さえなければ確実に招集される鉄板メンバーだ。
ここ最近の招集傾向からいってDFマンガラ、MFディアラ、FWジニャックらのメンバー入りも濃厚。
あとは『セックステープ事件』の影響か心身ともに低調なバルブエナや、3年半の代表ブランクはあったが今季ニースで大活躍中のベン・アルファらが加わるかどうか、と言ったところ。
関心事ナンバー1ともいえるベンゼマについては、「ノエル・ル・グラエ会長(FFF)次第」とデシャンは答えている。
「ベンゼマを招集したい」という言明を誘い出そうとするインタビュアーの誘導質問をうまくかわして、
「わたしの使命は最強のメンバーでフランス代表を構成すること。そのために必要な選手は確実に手に入れたい」と答えた。おそらくデシャン監督は、ベンゼマの謹慎処分を解くようル・グラエ会長を説得しているのだろう。
予選でも大会でも、ビッグマッチではあまり得点のないベンゼマではあるが、「ビルドアップへの貢献度が絶大」とデシャン監督は彼を高く評価している。「素質もなく、数々の名監督のもと、レアル・マドリーのようなクラブで5年間もプレーできるはずはない」と。
ベンゼマ出場の可能性は、確率的にはまだなんとも言えないが、ゼロでもないということだ。