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香川真司 9年前

香川真司はやはり“トップ下”。指揮官は“10番タイプ”へ大きな期待感、スパーズ戦で居場所はあるか?

text by 本田千尋 photo by Getty Images

状態は悪くない、出場か否かは布陣次第

 布陣は大まかに言えば、右からドゥルム、ラモス、ムヒタリヤンを3トップとする【3-5-3】といったところだ。後方にはスボティッチ、フンメルス、シュメルツァーの3バックが並ぶ。中盤は、青いビブスを着たフリーマンのシャヒンとバイグルがダブルボランチ、右にパスラック、左にライトナー、そしてトップ下が香川である。

 このメニューを見る限りでは、後半戦に入って取り組み始めた3バックの布陣を、トゥヘルは今後も継続していくようだ。そしてベンチ外となったバイエルン戦の後で「10番タイプ」と言及したように、やはりトゥヘルは香川のトップ下での起用を念頭に置いているようである。

 トラップがずれると、トゥヘルから「シンジ!」と声が飛ぶ場面もあったが、ゲームで香川は、特徴を活かしたパフォーマンスを見せた。柔らかいボールタッチと、細やかなドリブル。複数の相手に囲まれながら、ムヒタリヤンにラストパスを出す。守備では果敢に相手に食らいつく。状態は悪くないようだ。

 しかし、10日のトッテナム戦で香川が先発となるかどうかは、分からないところである。最後のミニ・ゲームで、例えばバイエルン戦で先発したメンバーは、バランス良く2つの組に分かれた。9日の会見でトゥヘルが先発について明言したのは、バイデンフェラーがゴールを守ることだけだ。

 また、対戦相手のトッテナムについては「コンパクトな守備をすることが可能で強い個を備えている」と言及している。「コンパクトな守備」を崩すために、トゥヘルはどのような布陣で挑むだろうか。

 かつてマンチェスター・ユナイテッドに所属した香川は、プレミアリーグのバイタルエリアを知っているが、果たして。トゥヘルは「この試合は全くもって特別な雰囲気を持つものだ。我々は最も高いレベルが試される」と述べた。

 トッテナム戦は、まだELのラウンド16でもある。バイエルン戦が終わり、春は近づいたが、BVBのシーズンはまだまだ終わらない。

【了】

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